30秒チャレンジ!登山知識ミニテスト Vol.9
- 掲載日:
2017年09月12日
登山知識・技術
30秒で気軽に登山知識をテストしてみよう!問題は「山の知識検定」の過去問題より出題しています。
チャレンジ問題
ベースプレートコンパスは、フィールドでのナビゲーションに必要な多くの機能を持ち、山行に適したものとされているが、次のなかからこのコンパスではできないことをひとつ選びなさい。
- 地図上の距離を測る
- 現在地の高度を測る
- 磁北線を引く
- 山座同定(目標となる山名を特定すること)ができる
- 答えと解説
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- 現在地の高度を測る
目標物が二つ以上見えていれば、現在地を把握することで地図から間接的に高度の情報を得ることは可能であるが、GPSと異なり、コンパスのみで高度測定することはできない。
日帰り登山の装備に関する説明で、適切ではないと思われるものをひとつ選びなさい。
- 下山予定は午後3時だったが、ヘッドランプを持参した。
- 以前登った山だったが、地図とコンパスを持参した。
- 天気予報が晴れだったので、雨具に代えてウィンドブレーカーを持参した。
- 5時間の行程なので、500mlペットボトルの水とスポーツドリンク2本を用意した。
- 答えと解説
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- 天気予報が晴れだったので、雨具に代えてウィンドブレーカーを持参した。
たとえ天気が晴れの予報であっても、天候の急変や局地的な降雨などの可能性は否定できず、防寒具としての用途もあり雨具は必ず持参したい。選択肢以外でも救急キットも必須アイテムである。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」で始まる川端康成の代表作のひとつである小説「雪国」の舞台となっているトンネルは、ある山の真下を貫いているが、その山の名前を次のなかから選びなさい。
- 谷川岳
- 苗場山
- 磐梯山
- 妙高山
- 答えと解説
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- 谷川岳
清水トンネルは、JR上越線土合駅と土樽駅の間にある全長9702mの山岳トンネルで、名峰谷川岳を盟主とする谷川連峰の真下を貫いている。1922年(大正11年)から工事が始まり、1931年(昭和6年) 8月に完成した。当時は日本ー、世界でも第9位の長さであった。上越線の開業により足の便がよくなるとますます登山客は増えていき、後に大島亮吉は「近くてよい山なり」の名言を残した。
ヨーロッパ3大北壁とはアイガー、マッターホルンともうひとつの山を指すが、その山を次のなかから選びなさい。
- グランド・ジョラス
- モンブラン
- グロース・グロックナー
- ブライトホルン
- 答えと解説
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- グランド・ジョラス
グランド・ジョラスは、フランスとイタリアの国境にある標高4208mの山である。その北壁はヨーロッパ三大北壁に数えられ、知名度はアイガーやマッターホルンに劣るが、難易度では最難関と言われ、日本のクライマー森田勝もこの山で命を落とした。また、ヨーロッパ三大北壁を女性で初めて登攀したのは、今井通子である。
日本には3100ヶ所以上の温泉があるといわれ、登山の途中や下山してからの山の麓の温泉入浴は大きな楽しみである。次の山と山麓の温泉の組合せで正しくないものをひとつ選びなさい。
- 安逢太良山(岳温泉)
- 十勝岳(層雲峽温泉)
- 九重山(法華院温泉)
- 八甲田山(酸ケ湯温泉)
- 答えと解説
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- 十勝岳(層雲峽温泉)
層雲峡温泉は北海道有数の規模を誇る温泉街で、大雪山系への登山基地となっている。温泉は、幕末期に和人として初めて大雪山系を探索した江戸幕府の役人や松浦武四郎等によって発見された。なお、十勝岳中腹の温泉としては、北海道最高所の温泉地で登山基地でもある十勝岳温泉を始め、白金温泉や吹上温泉がある。
地形図では三角点マークに標高が記載されていて、この数値が多くの山で標高として採用されている。この数値の基準となる高さを次のなかから選びなさい。
- 三角点標石が埋められた地表面の高さ
- 三角点標石の上面の高さ
- 三角点標石から半径1m以内の最も高い場所の高さ
- 答えと解説
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- 三角点標石の上面の高さ
三角点は、三角測量を行った時に使われる基準点で一等から四等までの4種類がある。地中に埋められた石柱を三角点標石といい、地中に4分の3ほどが埋まっている。上面には+が刻まれ、中心が三角点の位置となっている。また、四辺にもそれぞれ決められた文字が彫られている。
次の構築物のうち、地図記号では通常では表示されないものを次のなかから選びなさい。
- 避難小屋
- 三角点
- 送電線の鉄塔
- 答えと解説
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- 送電線の鉄塔
送電線記号は一時表示されないことが決まったが、その後登山者等の要望を受けて復活された。また、送電線鉄塔の記号は、短辺20m以上は高塔として表示されるが、広島県大久野島の表示例等があるが極めて稀である。避難小屋など重要性の高いものは、記載されていることが多く、三角点の記号は随所にあるが、実際の山行では標石は、10cm四方のものにすぎず、山頂等の特殊な場所を除いては、見つけることが難しい。
読図のテクニックのひとつに整置(正置)があるが、この説明の正しいものを次のなかから選びなさい。
- 地形図に磁北線を引くこと
- 地形図を実際の地形の方向に合わせること
- ベースプレートコンパスの磁針の北とカプセルの矢印の方向を一致させること
- 答えと解説
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- 地形図を実際の地形の方向に合わせること
整置とは地図を実際の地形に対して方向を合わせることであるが、ベースプレートコンパスを使い偏角の調整することでより正確に作業することができる。
次のテントの設営や撤収方法の記述で誤っているものを選びなさい。
- テントのメインの出入り口は必ず風上に向ける。
- 張り綱とペグの角度は90度に調整し、張り綱は地面に接地させる。
- テントを撤収する時はすぐに畳んで収納袋に入れずに少しでも乾かすようにする。
- 答えと解説
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- テントのメインの出入り口は必ず風上に向ける。
出入り口を風上に設置すると出入りの際に風雨が吹き込み易く、風下に向けるのが基本である。
山で道に迷わないようにするために、行なわないほうがいい事を選びなさい。
- 行動中にはこまめに地図で現在地を確認する。
- 「あれ、おかしいな」と感じたら、それ以上進まずに引き返す。
- 行き逢ったほかの登山者にルートを確認する。
- 答えと解説
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- 行き逢ったほかの登山者にルートを確認する。
登山道を歩いているときに、すれ違う登山者に「××山はこっちでいいんですか」などと道を確認するのは、ありがちな話であるが、その情報が正しいとは限らない。ほかの登山者の言うことを鵜呑みにして、道に迷ったり遭難してしまったりするケースも実際に起きている。「ほかの登山者から情報を得るな」とは言わないが、その情報には主観や思い違いが含まれているかもしれないので、鵜呑みにしてはならない。山で道に迷わないようにするには、地図やコンパス、GPSなどのナビゲーションツールを使って、現在地を確認しながら行動するのが一番である。
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