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山小屋泊の基本とマナー/山ガールスタートマニュアル

掲載日:

2018年05月25日

登山知識・技術

山小屋デビュー前に覚えておきたい、快適に山小屋で過ごすための、守りたいルールやマナーをお届けします。

山小屋デビュー前に覚えておきたい、快適に山小屋で過ごすための、守りたいルールやマナーをお届けします。

早出、早着

山小屋には15時から16時の間に到着するのが原則です。基本は、事前に予約を入れ、いけなくなったり遅れたりする場合は必ず、連絡をいれるようにしましょう。
※山小屋によって、季節等によって原則とは異なる場合があります。
※稜線や頂上の山小屋には、14時から15時に到着するようにしましょう。

到着したらまず受付を

宿泊者名簿を記載して、宿泊料金を支払います。支払いは、基本的に現金のみの山小屋が多いので、忘れずに用意しておきましょう。次に、夕食と翌日の朝食の時間、施設の説明を確認、それが済むと部屋へ案内してくれます。部屋へは、基本、到着順に案内されますので、山小屋のスタッフの指示に従うのが原則です。
※夕食は18時頃、朝食は5時頃が多いです。出発は、朝6時か7時ころが原則です。

玄関先で気を付けること

雨に降られ、レインウエアやゲイターが濡れたまま玄関へ上がるのは基本的にマナー違反。外でしっかり水気や汚れを落としておきましょう。小屋によっては、濡れたものを乾かすための乾燥室があるので、受付時に場所を確認しましょう。
※乾燥室は、宿泊者の方の様々なものが乾かされています、気配りをもって利用しましょう。
※濡れた雨具やザックをどうしたらよいかは、山小屋ごとにルールが違うので念のため確認すると安心です。

靴置き場

靴置き場は、玄関に靴箱があったり、部屋横に靴箱、各部屋の前に靴置き場があったり、山小屋によって様々です。靴箱には数十人、数百人分の登山靴が並ぶため、同じトレッキングシューズの方も多くいる場合があります。靴を間違えて履いていかれてしまわないように、自分の靴の位置はしっかりと覚え、不安な人は、予め印(リボンや洗濯ばさみなど)になるものを用意したり、靴紐を両足で結んでおく、小さく名前を書いておくなどしておきましょう。
山小屋によってはナンバープレートや針金でくるくると縛れるネームプレートを配るところもあります。

現金

山小屋では基本的に、クレジットカードは利用できません。現金を忘れずにもっていきましょう。1000円札と小銭(100円玉)が多くあると大変便利でスムーズです。

山小屋の売店には、魅力的な限定グッズも色々とあります。女性に人気なのは、Tシャツ、手ぬぐい、バンダナ、山バッチです。

トイレの利用方法を確認

山小屋のトイレは、水洗式のものだけではなく、水が貴重な山小屋などでは、バイオ式トイレや汲み取り式、カートリッジ式などタイプも様々です。
使用済のトイレットペーパーもそのまま流していいのか、ごみ箱に捨てるのか、持ち帰りになるのか、利用する前に確認してから利用しましょう。
※基本的に備え付けのペーパーを利用します。備え付けのペーパーがない場合に備えて、水に溶けやすいペーパーなどを用意すると安心です。
※山岳トイレの設置・維持管理には、膨大なコストがかかることを理解して、有料トイレでは必ず規定(100円~300円が一般的)の料金を支払いましょう。

部屋

どんな部屋が用意されているかは、山小屋ごとに違います。大部屋や二段ベッドなど様々です。男女別相部屋というケースが多いですが、最近では個室がある山小屋も増えています。
部屋では、大きな声で喋ったり、騒いだりしないこと。自分が思っている以上に声は響きますし、疲れて休んでいる方、次の日朝食をとらずに未明に出発するためにすでに寝ている方もいらっしゃるも場合もあります。宿泊者同士の気配りを忘れずに。

荷物は整理整頓

貴重品管理は、しっかりとしましょう。山小屋内では、サコッシュ(ショルダータイプの小さめバッグ)などに、お財布やカメラ、ヘッドライトやその他のものを一式入れて、持ち歩く女性が多いです。
相部屋では荷物は広げず、なるべくコンパクトに自分のスペース内で荷物の整理整頓をしましょう。ヘッドライトや飲み物など必要なもの以外はバックパックの中へ。バックパックの置き場は、山小屋によって異なりますので受付時にしっかりと確認しましょう。
また、スーパーの袋(ビニール袋)は、ガサガサと大きな音がなり、周りの人に大変迷惑になりますので、スタッフバック(防水袋※様々なサイズやタイプのがあります)や、音の出にくい袋を利用するようにしましょう。
そして、基本的に次の日の朝、出発前にその日の準備をするのはマナー違反。前日に次の日の準備はすべて済ませて置いて、朝は素早く行動できるようにしておきましょう。

ヘッドライト

山小屋に到着して、夕暮れを見たり、談話室でくつろいだり、付近を散策したりしていると、あっという間に夜になります。
暗くなってから慌てずに済むよう、ヘッドライトを予め首にかけておく、サコッシュ(ショルダータイプの小さめバッグ)などに入れておくと便利です。また、消灯時間を過ぎたら、トイレに行く、星空を見に行くにもヘッドランプだけが頼りになります。
※万が一ために、予備バッテリーや予備のヘッドライトを持っておくのも安心です。
<注意するマナー>
山小屋の中を歩き回ったりしている時に、ヘッドライトで直接寝ている人の顔を照らしたり、話しをしている人の顔に直接向けないようにしましょう。大変眩しくて迷惑です。首にかける、ヘッドライトの角度を変えたり、明るさを調節できるタイプのヘッドライトであれば、明るさを落としたりするなどの配慮を心掛けましょう。

食事

山小屋で食べることのできる温かい食事は、明日のエネルギー補給のためにもなるべく残さずしっかり食べるようにしましょう。
食材は、空輸(ヘリコプター)や人が背負って山小屋まで運ばれてきたものですので感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
食事の配膳方法は、近くの人同士でセルフでよそったり、バイキング形式、すべて盛り付けられているものなど山小屋によって違います。片付け方法も、山小屋によって違いますので確認しましょう。
※混雑した最盛期の山小屋では、食堂に入る人数が限られるためグループ分けして何回かで交代で食べることもめずらしくありません。次の方も多く控えているので、のんびりおしゃべりするのは、食後談話室、喫茶などで楽しんでいただくのがスマートです。

食事は山小屋ごとにそれぞれ特長があり、山小屋泊の楽しみの一つでもあります。雲上のカフェテラスで、美味しいコーヒーや、生ビール、スイーツ、ビーフシチューをいただける山小屋もあります。

水場

水場や飲料水については、山小屋ごとにルールがあるので到着したら確認しましょう。基本的に、山小屋に宿泊の方には、飲料水は無料で提供される場合が多いです。
※但し、稜線の山小屋など、水が貴重なところでは宿泊者でも有料な場合もあります。
※水が豊富な山小屋は、宿泊者以外の方も無料で利用できる場合もあります。
※お湯やお茶(温)については、有料な場合、無料の場合など山小屋によって様々です。一般的に、朝食時に食堂にて用意してもらえる場合が多くありますが、山小屋ごとにルールが違うので確認すると安心です。
※自炊スペースについて利用する場合も、山小屋ごとにルールがあるので利用する場合は確認しましょう。

ごみは持ち帰り

山の中では基本的にごみはすべて持ち帰りです。山小屋にも、ごみ箱は設置されていません。密閉式のビニール袋やスタッフバックを利用するなど各自工夫しましょう。例外として、山小屋の売店で買ったもののごみは売店や山小屋で受け取ってくれる場合もあります。

消灯時間

山小屋の消灯時間は夜9時のところが多いです(8時というところもあります)。消灯時間と同時に、すべての電気が消えて真っ暗になる山小屋も少なくありません。枕元には夜中のトイレのために、ヘッドライトを置いておきましょう。
なお、消灯時間前でも、翌朝早朝からの登山のために寝ている方もいらっしゃいますので、話をする場合は、談話室などへ行き、周りの人とたちに配慮しましょう。大きな声でのおしゃべりは厳禁です。
※談話室はない山小屋、食後に食堂が談話室になる場合などもあります。
※ちょっとした物音や隣の人の寝息対策には、アイマスクや耳栓、マスクなどを持っていくと重宝します。

夕焼け・星空・朝焼け

稜線の山小屋では、美しい夕焼けや満天の星空、朝焼けが期待できるところも多くあります。しっかり防寒対策をして楽しみましょう。

お布団

山小屋では、寝る布団は自分たちで敷くのが一般的です。相部屋の場合は、敷く位置も考えて、みんなが快適に過ごせるように配慮することも大切です。使用した布団は出発前に畳んでおくようにしましょう。その際、未使用の布団と混ざらないようにわけておくのがマナー。
また、山小屋ですのでいろいろな方が利用している布団が少し気になる女性の方は軽量コンパクトなインナーシーツ(絹は小さくなります)をお持ちいただいたり、まくらには手ぬぐいを敷いたりすると気持ちよく眠れます。
※山小屋の混雑状況によって、布団は一人1枚、または何人かで1枚になることもあります。

石けんや歯磨き、メイク落とし

美しい自然を守るためにも、環境への影響を考えて、山小屋での石けんや歯磨き粉の使用は基本的にはできません。メイクや日焼け止めを落とすのには、シートタイプのものを利用しましょう。歯磨きも基本ブラッシングだけですませるようにしましょう。また、石けんでごしごし手を洗うこともできないため、ウェットティッシュなどがあると便利です。
※山小屋によっては、水が豊富で、下水処理がされていて歯磨き粉が利用できる場合もあります。

水は貴重

山小屋にとって、基本、水は大変貴重です。絶対に、水道は、流しっぱなしなどにせず、大切に使用しましょう。そこで山小屋泊でもあると便利なのがマイカップです。歯磨きの時に水を流しっぱなしにしなくてすみますし、宴会になったらお友達やお隣さんの飲んでいるお酒やジュースを一口もらうのにもとっても重宝します。

お風呂のある山小屋

山頂や稜線などの小屋などでは基本的にはお風呂もシャワーもありません。
水が豊富な場所や温泉の湧いているところでは、お風呂がついてる山小屋があります。その場合も、石けんやシャンプーが利用できるのか必ず確認しましょう。利用できないところもあります。使用できる場合でも必要最低限の量で済ませるように心掛けると自然に優しいです。

山小屋での着替え

基本的に、山小屋では部屋で着替え、「汗拭きシート」で体を拭いてシャワーの代わりをしたりします。男女別の相部屋が多いので、女性だけの部屋では問題ないのですが、万が一相部屋だったり、男性の部屋が丸見えだったりする場合は、備え付けのカーテンを利用したり、部屋の死角やお布団の中で、ささっと必要に応じて着替えたりしましょう。山小屋によっては「女性専用更衣室」、女性の着替えるスペースをカーテンで仕切ってくれているところ、トイレの個室の一室が「女性専用更衣室」になっているところなどもあるので、一度確認してみましょう。
※着替える必要がない場合はもちろんそのままでOKです。行く山の気候や季節なども考慮して必要最低限の着替えをもっていきましょう。
※荷物が増えてしまうというデメリットはありますが、山スカートなどがあれば、その下でさっとアンダーウェアを着替えることなどができて便利です。リラックスウエアとしても利用できます。
※山小屋でのリラックスウエアはお持ちいただいてもOKですが、あまりかさばる物や重いものなどはおすすめしません。なくてももちろんOKです。
※着圧の強いサポートタイツなどは、お脱ぎいただき、寝ていただくことをおすすめします。履いたまま就寝されて次の日に具合が悪くなった方もいらっしゃいますので、参考にしていただければと思います。

泊まれることへの感謝

ホテルや旅館に泊まっても決して体感することのできない、山での貴重な時間を過ごせる山小屋泊。
大自然の中という特殊な立地条件だけに、街や山麓の宿泊施設と比べると設備やサービスは簡素で、デメリットや不安を感じることもありますが、事前の準備やちょっとしたアイディアと心構えでカバーできることも少なくありません。
山小屋を支えている多く人たちがいて泊まれることへの感謝を忘れずに、山小屋泊を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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