30秒チャレンジ!登山知識ミニテスト Vol.2
- 掲載日:
2017年06月19日
登山知識・技術
30秒で気軽に登山知識をテストしてみよう!問題は「山の知識検定」の過去問題より出題しています。
チャレンジ問題
ザックのパッキングの基本のうち、間違っている方法を次のなかから選びなさい。
- 救急用品や雨具は使用頻度が低いものなので、ザックの下にしまう。
- ザック全体の形をしっかり見て、その形にならってパッキングする。
- 軽いものは下に、重いものは上にパッキングする。
- 雨天対策として、衣類、シュラフ等はビニール袋に収納する。
- 答えと解説
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- 救急用品や雨具は使用頻度が低いものなので、ザックの下にしまう。
ザックを背負ったとき、重量が肩、背中、腰にそれぞれ分散してかかるように、重心を上部かつ体に近いところにくるようなパッキングを行う。急に使うかもしれないような雨具、救急用品などは取り出しやすい場所がよい。また、ザックカバーだけでは濡れは完全に防げないことがあるので、ビニール袋を上手に利用するのがよい。
登山に持参する飲料水の説明のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
- 持参する飲料水は、通常の山行では少なくとも約1L~1.5Lは必要である。
- 市販のペット入りスポーツ飲料は、吸収もよくミネラル補給もできる。
- 湧水や渓流の水であっても、むやみに飲まない方がよい。
- 山行途中で補給できることが多いので、500ml位準備すれば十分である。
- 答えと解説
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- 山行途中で補給できることが多いので、500ml位準備すれば十分である。
通常、登山中には1時間当たり体重の0.5%の水分を失うといわれる。体重が60kgの人の場合、5時間の行程では、1.5Lが発汗や呼吸で失われる。本来は、このくらいの水を持ちたいが、重量も考えると1L、けがの洗浄などの緊急用も含めると1.5Lくらいは持参すべきである。
登山道のハシゴやクサリ場を安全に通過するためのテクニックのうち、誤っているものを選びなさい。
- ハシゴの登下降の際は、靴底の真ん中で踏桟(ふみざん)を踏んで、手でしっかり握る。
- ハシゴを降りるときは、足元がよく見えるよう前向きで下がる。
- 視界を確保するために、ハシゴに体をくっつきすぎないようする。
- クサリは補助手段として考えて、ホールドやスタンスを上手に利用する。
- 答えと解説
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- ハシゴを降りるときは、足元がよく見えるよう前向きで下がる。
ハシゴに背を向けて下降すると、ザックが引っかかり、バランスを崩したり、足元がよく見えないので、さんを踏み外す危険性がある。
岩場を登る時の基本動作である「三点支持」の正しい説明を次のうちから選びなさい。
- 前の人、本人、後ろの人の3人で支えあって登ること。
- 肩、膝、ひじの三点を岩につけて登ること。
- カラビナ、シュリンゲ、ハーネスの三点セットを使ったビレー方法のこと。
- 両手足を四つの支点とし、そのうちの一点だけを動かし、他の三点は保持すること。
- 答えと解説
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- 両手足を四つの支点とし、そのうちの一点だけを動かし、他の三点は保持すること。
岩登りだけではなく、縦走路の岩場などでも使うことで、より安全に通過できる。両手で岩角をつかんでホールドし、両足でしっかりフットホールドに立つ。しっかり体重が支えられたら、そのうちの1つを動かし、次の支点に移動する。三点確保ともいう。
最近は、山でもスズメバチに遭う被害が多く報告されている。 次のスズメバチに刺されないための対処法のうち、誤っているものを選びなさい。
- 整髪料や香水は、虫除けの成分が含まれていてハチよけに効果的である。
- 白い帽子や衣服を着て、長ズボン、長袖が良い。
- スズメバチがまとわりつくよう飛んでいるときは、決して手で払わない。
- スズメバチの巣に遭遇したら、刺激しないよう後ろにゆっくり下がる。
- 答えと解説
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- 整髪料や香水は、虫除けの成分が含まれていてハチよけに効果的である。
スズメバチは、振動と匂いと音に敏感に反応するが、香水にはスズメバチの警戒フェロモンと同じ物質が含まれているため、スズメバチを興奮させてしまい、攻撃の対象となる。登山をする際は、香水は控えた方がよい。万が一、近くに巣を発見した時は、急に走り出したりすると格好の攻撃対象となってしまう危険性があるので、ゆっくり巣から離れる。
南アルプス南部の一峰で、日本百名山にも選ばれている「光岳」の読みを次の
うちから選びなさい。
- ひかりだけ
- こうたけ
- てかりだけ
- てるだけ
- 答えと解説
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- てかりだけ
井村村史によると、かつては「三隅嶽」とよばれていた。山頂の南西直下に光岩(てかりいわ)と呼ばれる石灰岩の岩峰がある。明治38年7月に三等三角点の選点、埋標が行われているが、地名を表記する際に参考とする地元資料には「テカリダケ」とルビが振られていて、当時、その名称で呼ばれていたと思われる。山頂部がわずかに森林限界を超えており、ハイマツ群生地の南限にあたることでも知られている。
キレットの用語の説明で、正しいものを次のうちから選びなさい。
- ピークとピークの間の標高がもっとも低くなったところ。
- 稜線がV字型に深く切れ落ちた場所。
- 山頂直下に見られる半椀丈の氷食凹地
- 川の流れによって川底が深くえぐれて谷になっている地形。
- 答えと解説
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- 稜線がV字型に深く切れ落ちた場所。
1.はコル(鞍部)、3.はカール、4.はV字谷の説明である。
北アルプスのポピュラーな登山ルートの一つに表銀座コースがある。このコースの正しい順路を次のなかから選びなさい。
- 中房温泉~燕岳~大天井岳~西岳~槍ヶ岳
- 横尾山荘~蝶ヶ岳~常念岳~横通岳~大天井岳
- 岳沢小屋~前穂高岳~奥穂高岳~北穂高岳
- 室堂平~一ノ越~雄山~大汝山~真砂岳~別山
- 答えと解説
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- 中房温泉~燕岳~大天井岳~西岳~槍ヶ岳
表銀座コースは、中房温泉から槍ヶ岳までの2泊3日の縦走コースで、北アルプスの入門コースとされている。この縦走路中、ヒュッテ西岳から槍ヶ岳の間を東鎌尾根と呼ぶ。
高山病を防ぐための方法のうち誤ったものを次のなかから選びなさい。
- 水分補給は充分に行う
- 時間をかけて高度に順応させる
- 充分な休養をとりながら先へ進む
- ヘリコプターを使って一気に高度にならす
- 答えと解説
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- ヘリコプターを使って一気に高度にならす
人間は時間をかけて適切に行動すれば、ある程度は高度に馴化する能力を備えているので、ゆっくりと行程をとることが重要である。また、症状が出た時は休憩を取り、それで駄目なら躊躇せずに下ることを考える。
低体温症の前兆は、体のコア部の体温が36.5℃から始まるとされ、寒さとふるえが起こり、手の細かい動きができなくなり、次いで軽症の低体温症へと進んでいく。
このような状態になった時の基本的な処置として、誤っているものを選びなさい。
- ツェルト、避難小屋等で風雪、風雨を避けることを考える。
- 湿った服や靴下、手袋を暖かい乾燥したものに替える。
- わきやそけい部に湯たんぽなどをあててゆっくり温める。
- アルコールやコーヒーなどで体の内部から温める。
- 答えと解説
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- アルコールやコーヒーなどで体の内部から温める。
温かい葛湯やお汁粉などの炭水化物を含んだ飲み物を少しずつゆっくり与えるのがよい。アルコールは血管を拡張させて熱を奪い、コーヒーなどのカフェイン類は利尿作用で脱水を助長するので与えてはならない。
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